「治療薬について」
1.SSRI
SSRIは何の略かといいますと、
S→Selective(選択的に)
S→Serotonin(セロトニン)
R→Reuptake(再吸収)
I→Inhibitors(抑止物質)
ということなんです。
だから一般に、「選択的セロトニン再吸収阻害薬」と呼ばれています。
うつ病や、パニック障害の原因は、脳内のノルアドレナリン(「意欲」に関係)の量や、セロトニン(「不安」に関係)の量の低下にあるといわれています。
SSRIは、脳内の不安や情動に関与する神経伝達物質であるセロトニンの働きを高める作用だけを選択的に持つ薬です。
簡単に説明すると、セロトニンだけをターゲットにした薬、といえばいいでしょうか。
このSSRIが登場するまで、パニック障害(その頃は不安神経症だったかな?)の治療薬には、
「三環系抗うつ薬」や「ベンゾジアゼビン系抗不安剤」が使われていました。
そこに、1988年アメリカで「プロザック」という初めてのSSRIが登場しました。
このSSRIは、新世代の抗うつ剤として一躍人気になりました。
安全性も高まったからでしょう。
日本では、1999年5月25日、「ルボックス」、「デプロメール」というSSRIが、
次いで「パキシル」というSSRIが発売されました。
「パキシル」は、日本では唯一パニック障害の保険適用を得ている薬です。
さて、SSRIはうつ病やパニック障害のほかにどんな病気に効くのかといいますと、
強迫性障害や過食などを抑制する効果が認められています。
2.ベンゾジアゼビン系抗不安薬
気分をリラックスさせる薬です。
脳内の感情をコントロールしている部分や、ホルモンを支配している部分に作用して、
神経の興奮をおさえる物質(GABA)の働きを高めることにより、緊張やストレス、不安などを和らげます。
「リラックス系の神経」を高めて、「興奮、緊張の神経」をおさえる作用があります。
効き目が早く、確実な薬といわれています。
予期発作にも有効です。
副作用については、眠気、ふらつき、依存などです。
ふらつきは、筋弛緩作用によるものです。
依存については、それほど深く心配するほどのものでないといわれています。
3.三環系抗うつ薬
抗うつ薬の中で最初につくられた薬です。
「三環系」という名前の由来は、薬の科学構造式に3個のつながった環があるので、
三環系抗うつ薬という名前なんだそうです。
この薬は、ノルアドレナリンやセロトニンの再取り込みを阻害することで、脳内のノルアドレナリンやセロトニンの量を増やそうとします。
SSRIで効果がなかった方が三環系抗うつ薬で効果が現れた、ということがあります。
しかし副作用が多く、眠気、口の渇き、便秘、排尿困難感などの抗コリン作用があります。
それではちょっとお勉強o(*^▽^*)o~♪
神経伝達物質→セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン、アドレナリン、ギャバ(これらを総称してモノアミンとよばれます)
セロトニン→脳の神経細胞間で情報を伝達する物質。何かを考えたりすると、セロトニンが行き来します。合成場所は、消化管、血小板、脳内で、主な作用は精神安定。セロトニンが不足した時の状態は、うつ状態、情緒不安定などです。
ノルアドレナリン→人間を覚醒し活発にさせる、神経伝達物質。怒ったときに特に多く分泌され、「怒りのホルモン」ともいわれています。
ドーパミン→感情と快感と創造性の分子。非常に強い幸福感をもたらします。人間の脳だけに特別に多く分泌される神経伝達物質です。
合成場所は、副腎皮質、脳内、交感神経で、主な作用は快感、運動調節。ドーパミンが不足した時の状態は、多幸感の欠如、ふるえなどです。
アドレナリン→覚醒作用に関わっており、ノルアドレナリンと混じって分泌されます。怖いときに多く分泌されるので、別名「恐怖のホルモン」といわれています。脳と副腎の両方で分泌されています。
抗コリン作用→副交感神経が抑制されること
